TkMdの日記

忙しさに流されない日々のために。某教員のブログ。

どこまでが「学校」の仕事ですか?

校内でいじめがあったことが判明し、偉い人が謝罪する姿がTVで流れていた。

なんか、謝罪したら責任あるって感じが一気に高まるな。


そんな姿を見ながら思ったのは、「いじめがあったことの責任」って学校にあるの!?

ということ。

そんなこと言われても無理だぞ。

もちろん、あってほしくないし、見つけたら止めに入る。

けど、そんなん全部コントロール出来るわけないでしょ。

学校の関係するところで起こった問題は学校や教員の責任……みたいな、問題のすり替えと責任の押し付けがあっているような気もする。




以前、中学校に見学に行かせていただいたことがある。

その学校は「いじめをなくす」ことを全校の取り組みとしてやっているようだった。

が、非常に違和感を感じた。

戦時中の「戦争に反対するやつは非国民」的な、「いじめをする生徒は非国民」みたいな、全体主義的な空気を先生方が頑張って作っているようだった。

不登校の生徒の25%くらいは教員が原因らしいが、あんな空気なら学校に行きたくない生徒もいっぱいいるだろうなーと思った。

もちろん「本校はいじめ撲滅に取り組んでおり、いじめ0です!!」みたいな優秀な学校です。

「教員の指導力」が「生徒をどれだけ言うことに従わせるか?」みたいな、そんな空気も感じた。

そんな中で先生がいじめをなくそうと頑張れば頑張るほど、不登校の生徒が増える……みたいな。

ま、いじめで大問題になるなら不登校の生徒が数人増えた方が問題にならないですから。

しかも、不登校って因果関係がはっきりしない場合も多いし、家庭環境やら本人の特性やら学校ではどうしようもないことが原因らしい場合も多いので、まだどうにかできる(と勘違いできる?)いじめの方に力を注ぎますよね。

ていうか、不登校の生徒が数人出るくらいしないといじめも減らせないでしょうし。

私立はクビにできるんでしょうけど、公立は基本的にいじめる人間だろうが、不良だろうが、悪魔だろうが受け入れないといかんですからね。



それと、「どこまで学校が関わるのか!?」っていうことも考えさせられた。

「生徒のため」という大義名分でなんだか無限にやらされている気がする。

校内でいじめがあったら対応するのは仕事だと思うけど、では校外で校内の生徒同士でのいじめなら?

校外で生徒と生徒じゃない人のトラブルは?

生徒のすることならプライベートどこまでも入っていくの?

とか。

まあ、慣習的に学校が関わっていたので続いているだけかもしれませんが。

今みたいな何でもかんでも的な関わりかたなら、もっと教員の人数を増やして負担を軽くしほしい。

ま、個人的には小さな政府ならぬ「小さな教員」となって欲しい。
もっと分業化して教員ではなく、スクールポリス、スクールカウンセラー、スクールドクター、スクールスポーツコーチ……という人をどんどん学校に入れてほしい。
現状は何でもかんでも教員がやっているけど、はっきりいって教員だって人間ですから、何でもかんでも出来るわけない。
学校に行きたくない生徒を作っているのも教員ですから。

授業をする能力で採用しているんだから、もっと授業をすることに力を注がせないと結構な損失だと思う。

ていうか、もっと授業の準備する時間欲しいw





というわけで、何でもかんでも先生の責任とされている現状を緩和するには、単純に人手を増やすか、専門家を増やすか(雇うか)が解決策だと思う。

どっちにしろ、人を増やすので金がいる。

教育は金だー。

金がすべてだー。




なんという元も子もない結論なんだ。