難しいこと
近年、発達障害という言葉も広がってきたし、現場でも「合理的配慮」という言葉が言われるようになった。
発達障害の人は増加傾向らしいですし、現場でもいろいろと対応に苦慮していたりします。
で、なんですが……
ニュースなどの内容から、おそらく……というか、ほぼ確実に犯罪の加害者側が発達障害の人と思われる事件があった。
発達障害といっても、いろいろな症状の総称なのでその中の何に当たるかは伏せておきます。
犯行の手口や、法廷での証言がなかなか注目を集めるものだったので、よく報道されている。
そんな事件で、裁判の際に弁護側が「発達障害のため責任能力なし」といった主張をしているらしい。
これは非常に難しいと思った。
そういった主張がされると、「発達障害の犯罪者が多い」といった事を言う人も出てくる(統計的には全体の犯罪率で考えると発達障害の人の犯罪率は低かったはず)。
また、「責任能力なし」って、犯罪を犯したときだけ責任能力を問われない……はおかしいよね⁉
てことは、日常生活の責任能力の必要とされることはできないとみなすってこと⁉
そんなことしたら「発達障害の診断を下した医師が恨まれて殺害される」とか、起こるよ⁉
弁護側としては、やむなくそういった主張をしているのかもしれませんが、社会に適応している発達障害の当事者の人にとっては不利益な事が起こりそうな気がします。
けど、犯行と発達障害が関係ないと言い切れないと思うし……
学校現場でも似たようなことも起こっている。
発達障害の生徒にたいして、「合理的な配慮」と言うけれども、では何が合理的な配慮で、どこまで容認?するのか……とか、全ての生徒がそれぞれの事情を抱えているなかで、発達障害なら配慮されるけど家庭環境が悪いのは配慮されないのか……とか。
なかなか難しいなぁ。
ま、自分がおかれた場所で自分のできることをやるしかないんですが。
「学校」で大事にされていたりする、日本的な「みんな一緒に」という考えというか空気は発達障害の人にとって過ごしにくいものだろうな……と最近よく思う。
「人と自分は違って当たり前」といった事が当然となると、より過ごしやすくなるんだろうな。
発達障害の生徒に対応していて感じるのは「周囲と同じことができない」という劣等感だったりするので。
アメリカのある学校の状況をTVで見たけど、あれは幸せだろうなーとか思ってしまった。
関係ないけど、私は発達障害の中でもアスペルガーの生徒と相性が良かったりする。
なぜだ(笑)
何かわかる気がするんだよなー。