いじめ事件ではない
ここのところ、生徒が自らの命を絶つ事件が報道されている。
そして、校長やら教育委員会の偉い人やらが「いじめはありました」と謝罪している。
その中で、LINEのグループ外しがあって……という記事があったが引っ掛かった。
なんか、学校が謝罪して、学校の責任みたいになってますが、「LINEのグループ外しは学校の責任範囲か⁉」と思った。
教員が知り得ないことだし、「グループ外しとかせずにみんなで仲良くしましょうね」って、学校でやるの⁉
自由な交遊関係を認めないことになるよね。
ていうか、そもそもそんなん規制無理でしょ。
自殺した生徒がどういう生徒かはわからないけど、みんながみんな周囲に好かれる人間ではない。
人間関係が上手く築けず、嫌われる生徒ももちろんいる。
「あの人はちょっと……」というやつだ。
と、なると自然とその生徒はグループに入らないことになるんじゃないだろうか。
相当に外力が加わらないと、グループに入れる働きは起きないんじゃないだろうか。
ま、外力によってグループに入ったとしても、新たな嫌われている人間が入っていないグループが立ち上げられ……てなとこだと思いますが。
てなわけで、「LINEのグループ外し」をいじめとするならば、いじめをなくすことは不可能!……と思います。
というか、「LINEのグループ外しとかせずみんなで仲良くしましょうね」とか教員のやる仕事じゃないでしょ。
何も解決してないし。
教員の仕事は「人間関係を上手くやりたいにも関わらず、上手くできない生徒」の力になることじゃないのだろうか(そういうことをしない集団にしていくのも仕事ですが)。
「友達付き合いでやってはいけないこと」を教える必要がある場合も、近年増えているように思います。
ニュース記事になっていた生徒が周囲から嫌われていたようで、周囲の生徒に対して「嫌いになってはいけません」とか、言ったところで人の心は操作できませんからね。
「人付き合いのスキル」も教員の仕事となってきたんだなぁ。
ついでに、いじめられる、嫌われたことを悲観して自殺したのであれば、「嫌われようが、いじめられようが自分は自分でいいのだ」という、自己肯定感を育ててあげられると良かったんだろうな。
あと、保護者のコメントを記事になっていた。
納得いなかいよね。
自分の子供が自ら命を絶ったことに納得できる親なんていない。
で、思ったんだがこんな事件があると保護者は一生ものの大きな事だけど、教員の立場からしたら他人事で5年もすれば昔のことだよね。
と、考えるとある意味で自分の身は自分で守るしかない。
我が子の身は親が守るしかない。
普段から「いじめとかあれば全力で逃げろ」と伝えていくことが身を守る方法ではないだろうか。
これだけニュースになって、原因究明とかいいながら調査して、再発防止策を……とかいっているけどこういう事件がなくならないのはもう、答えはひとつでしょう。
学校にいじめを防ぐ事はできません。
て事。教員だっていじめなんてあってはならないと思ってる。
が、残念ながらできないのだ。
なので、我が子の身は保護者が守ってあげましょう。
何かあって、納得のいかないことになりたくなければ。
保護者と本人が辛い思いをするのだから。
あと、文科省が「いきる力」とかいっているが、「いじめられても生き抜く」とかいう力の事だろうな。
いじめをなくすのは不可能だし、社会に出てからもキツいこともあるだろう。
そんな中でも、しぶとく生き抜くような力って大事だな。
自己肯定感を高めたり、人間関係を上手くやっていく技術を身に付けることが、しぶとく生き抜く力を育てることになるような気がするのだけど、難しいな。